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先輩インタビュー

​INTERVIEW

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Vol.5

【2022/03/31】

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    Iターン    

東美穂さん
国をとびこえて、暮らしを楽しむ人生はつづく

神奈川県横浜市で生まれ育った東美穂さん。もともと中国文化に興味があり、旅行先で出会った台湾人の旦那さんと結婚しました。9年間台湾で日本語教師をしながら暮らしたのち、旦那さんの日本企業就職をきっかけに、家族4人で糸魚川へ移住。最初は誰も知り合いがいなかったのにも関わらず、さまざまなイベントに飛び込んで交流の輪を広げています。

中国文化への興味と、台湾への移住

川合:美穂さん今日はよろしくお願いします!

 

東:今までインタビューを受けてきた皆さんが有名な方ばかりで、普通の主婦がインタビューを受けるのが心苦しいですが…普通代表としてお答えしますね(笑)

 

川合:海外からの糸魚川移住を経験している方は少ないと思いますので、今日は貴重なお話が聞けそうです!糸魚川に移住して1年くらいですよね?実際住んでみて、どんな印象を持っていますか?

 

東:糸魚川はどんな人でも楽しく住める場所だと思っています。それは、本当に偶然の連続で今ここに住んでいる私が、毎日楽しく過ごせているから。地方にいると、何か大きな目標があったり、地域おこしをしたいという明確な意思を持っている人が目立ちがちですが、私は全然そんなことないんです。

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川合:そういう方の言葉が参考になる方もたくさんいると思います。ぜひ率直にいろいろ教えてもらえたら嬉しいです。いきなりですが、台湾人である旦那さんとはどこで出会ったんですか?

 

東:夫と私が同じアニメソングの歌手が好きで、その歌手の台湾公演がきっかけで出会ったんです。もともと私は中国文化に興味があって、夫は日本文化に興味があって。

 

川合:え、なぜ中国文化に興味を持っていたんですか?

 

東:海外に興味はあったけど、英語ができなかったんですよね。それで、『中華一番!』っていう中華料理の漫画にすごくハマっていたのもあって、「発音もカッコいいし、中国文化を学ぶのもいいかも!」と思って、進学した関東の大学で中国文化専攻を選びました。今思うと、横浜出身で中華街が近いっていうのもあったかもしれないな。

 

川合:なるほど…!ということは台湾に行くまで住まいはずっと関東だったんですね。

 

東:はい、留学した時以外はずっと実家暮らしでした。なので、日本では糸魚川に来て初めて、アパートを借りてライフラインを整備して・・・という体験をしていますね(笑)

 

川合:でも糸魚川に来る前に台湾で9年暮らしてきたというのがすごいです!どういう流れで台湾に行き、どんな暮らしをしていたんでしょうか…?

 

東:好きな歌手の公演がきっかけで彼と遠距離恋愛が始まり、もともと海外暮らしもしたいと思っていたので台湾へ渡ることにしました。求職サイトを探していたら、幼稚園の日本語教師の仕事を見つけたんです。英語の他に1週間に1回日本語の授業があるという大手企業の私立幼稚園で、3歳から6歳の子どもたちに日本語を教えるもの。教えるというより、日本語で楽しく遊ぶという感じでしたけどね。

 

川合:行動力がすごいですね…!中国語はその時ペラペラだったんですか?

 

東:全然!日本にいる間に海外で日本語を教える資格は取って準備はしていたんですが、中国語はそこまで話せませんでした。夫と暮らす中で徐々に身についてきた感じですね。

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コロナ禍での台湾からの帰国

川合:それで、日本に帰ってきたのが2020年だったんですね。どうして日本に戻って来ようと思ったのですか?

 

東:実は、私はずっと台湾で暮らしていきたいと思っていたんです。ただ、夫が日本で働きたいという想いがあって、日本の企業を探しているうちに、今の(糸魚川の)会社とご縁があって。最初は単身赴任で行っておいで、と言っていたのですが、せっかくの縁だし子どもたちもまだ環境の変化に対応しやすい年齢だし、日本に帰るなら今しかないかなぁと思い直して帰国することにしました。

 

川合:本当に偶然なんですね!糸魚川に知り合いや友達はいたんですか?

 

東:それが全くいなくて…移住前は少し不安でした。でも、夫の会社の社長さんにすごく親切にしていただいたり、市役所の相談窓口では移住支援制度を紹介してもらったりして、安心して糸魚川に移住できました。

 

川合:会社がご縁を繋いでくれたんですね。

 

東:糸魚川よりむしろ日本に入るときに、夫が初めて日本に住むというので、偽装結婚を疑われたのが大変でしたね(笑)コロナで規制も厳しくなっていたと思うんですけど…

 

川合:えー!偽装じゃないことをどうやって証明するんですか?

 

東:付き合った頃の写真を見せたり、どういう出会いで…というのを説明したりするんですよ。私たちは子どもがいるのでウチの子です!って写真を見せたりして。

 

川合:そんなに大変なんですね。海外からの移住ってそういう苦労もあるのかぁ。日本への移住に関して、旦那さんの家族や美穂さんの家族はどんな反応でしたか?

 

東:うちの家族は全然。自由にしなさい、という感じです。連絡の頻度も、私は3ヶ月に1回くらい横浜の実家に電話するだけなんですが、夫は台湾にいた頃から実家に毎日電話していて、日本に来てからも1週間に1回くらいは電話しています。台湾ってそういうふうにとても家族を大事にする文化があるんですよね。だから、夫の家族は若い頃は海外移住に良い顔をしてくれなかったのですが、彼がずっと日本就職の夢を持ち続けていたので諦めたような感じで、最後には応援してくれました。

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台湾を経て知った「自分が楽しむ」「素直に聞く」大切さ

川合:糸魚川に来て最初の友達はどこでできたんですか?

 

東:糸魚川市駅北広場キターレで開催していた、日本酒の会というイベントです。幼稚園バスが家の近くまで迎えに来るのでなかなか他のママとゆっくりお話することもできなかったし、糸魚川に移住したのが冬だったから、その時期はみんなそんなに外に出ていなくて…何か機会があればな~と思っているときに、キターレのイベント掲示板を見て参加しました。 

 

川合:イベントに参加してつながりを広げていったのですね!今ではいろいろな所でお見かけする美穂さんなので、私の周りで話題になってますよ(笑)昔からアクティブな性格だったんですか?

 

東:小さい頃は「人からどう思われるか」を基準にものごとを考えていて、全然アクティブじゃありませんでした。何かを始めるときに「いつ終わりにするか」を考えて動けなくなっていて。段々年齢を重ね、いろんな経験をしてようやく、「自分が楽しむことが大事だな」と思うようになりました。

 

川合:台湾に行って変わった部分もあるんでしょうか?

 

東:そうですね。台湾では、「分からないことは聞く」「言いたいことは言う」、そうしないと生きていけなかったんです。そういう姿勢で分からないなりに飛び込んでみると、周りの皆さんは優しく助けてくれました。

 

川合:なるほど…!自分が楽しそうって思う環境には素直な気持ちで飛び込んでみるって、きっと大切なことですね。

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イベントや活動、自然にめぐまれた豊かな生活

川合:糸魚川に来てから、美穂さん自身はお仕事をしているんですか?

 

東:今までは子育てと生活に専念していましたが、これから少し働き始める予定です。とはいえ、もう少し日本や糸魚川に慣れたいし、家族の時間もしっかり持ちたいので、まだ長時間は働かないつもりです。糸魚川には、起業したい人向けの支援があったり、いつでも相談できる環境があるので良いなって思います。今は、糸魚川国際交流協会に所属し、日本語教室でボランティア講師をしています。中国・台湾以外の国の方も多いので、新たな気持ちで日本語の教え方や語学について勉強し直しています。

 

川合:私も創成塾という起業講座で学んでから開業しました。美穂さんの得意なことや経験を活かせる活動があるのは良いですね。先ほどは日本酒のイベントの話が出ましたが、糸魚川にはいろいろなイベントやサポート体制があって良いですよね。思い返せば、私と美穂さんの出会いも、おさがり交換会(サイズアウトした子ども服をみんなで持ち寄ってシェアするイベント)でしたね!

 

東:おさがり交換会は、子どもを持つ親にとってすごく助かるイベントですよね。

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川合:美穂さんから、地方移住を考えている人、糸魚川に興味がある人になにか伝えたいことはありますか?私の中ではUターンより知り合いがいないIターンの方が難しいのかな?というイメージがあるんですが…。

 

東:私はタイミングやご縁もあって偶然ここに来たけれど、コロナ禍の今、糸魚川のような地方に暮らしを移すには良いタイミングなのかもなぁと思っていて。明確な目標などはないけど、なんとなく今いる場所が嫌だな〜という人も、一度来てみたら糸魚川の気持ちのいい自然や解放感が癖になるんじゃないかな。

 

川合:一度来てみるのは大切ですね!私も空気がきれいだな~とか、実感します。

私たちの視点で楽しみながら、日々の楽しさを広げていく

東:海の色も綺麗で海水浴も広々と使える。何も知らなくても「いいなあ」と思えるところがいっぱい見つけられて、楽しいです。冬はスキーに挑戦しようかと思っています。私にとっては台湾も楽しかったし、糸魚川も楽しい。言葉で言うと、比較的訛りも少なくて馴染みやすかったですね。

 

川合:私は糸魚川のおばあちゃんたち、何言ってるか最初分からなかったですけどね。

 

東:おばあちゃん世代とはまだ話せていないので未知の世界です!これからコロナが落ち着いて、子どもたちも気軽に他の世代と交流できる世の中になればなぁ…。あと台湾の人にもたくさん日本に遊びに来てほしいんですよね。

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川合:1年で糸魚川の良さをたくさん知った美穂さんだから、きっと台湾の方にもしっかり案内できますね。

 

東:他の県が近いのも糸魚川の良いところですよね!県内はもちろんですが、富山と長野、岐阜にも遊びに行ける。黒部立山、善光寺、白川郷など周辺の観光地も十分に楽しめて、金沢も新幹線ですぐに行けるのも嬉しい。糸魚川を拠点に周りの地域も満喫できています。

 

川合:すごい、そんなふうにとらえたことなかったかもしれないです…!まだまだこれからも楽しみがたくさんありそうですね。

インタビュアー 川合真生(孫平books&flowers)からのひとこと

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美穂さんとは様々なイベントで顔を合わせていましたが、今回インタビューをするまで、どんな経緯で糸魚川に来られたのか詳しく知りませんでした。常にアンテナを張って新しい世界に飛び込んでいく美穂さんの勇気を見習いたいのと、これからさらに糸魚川の魅力を発掘していってくださるのが楽しみです!

わたしのいと「先輩インタビュー」は随時記事をアップしていきます。

次回は2022年6月頃を予定していますのでお楽しみに!​